採用コストとは何?
採用コストは、企業が人材を採用するためにかかる費用全体を指します。内部コスト(面接や採用業務にかかる費用)と外部コスト(求人広告費など)の2種類に分かれます。
外部コストの中身
外部コストは、自社外で発生するコストまたは自社外に支払うコストを指します。求人広告費や人材紹介費などが含まれ、あらかじめ決められた予算を配分する特徴があります。外部コストを削減しすぎると求職者に認知される機会が減り、効果的なアプローチが難しくなる可能性があります。
内部コストの中身
エンジニア採用における内部コストは、社内で発生する採用業務にかかる費用を指します。具体的には、人事担当者の人件費、応募者への交通費などが含まれます。内部コストを抑えるには、採用要件の見直しや既存社員の離職率の低減などがポイントです。
エンジニア採用単価の相場
前章ではエンジニア採用における外部コストと内部コストをご紹介しました。本章ではエンジニア採用単価の相場をお伝えします。
エンジニア経験者の採用単価
2024年の最新データによると、エンジニア採用単価は大幅な上昇傾向にあります。2024年のエンジニア採用単価は平均約85万円と予測されており、前年と比較して大幅な上昇となっています。
特に東京23区内のソフトウェアエンジニアでは平均年収が700万円を超えるケースも見られ、採用競争の激化を反映しています。また、2024年1月のITエンジニアの新規有効求人倍率は3.43を記録し、前年から0.2ポイント上昇しており、売り手市場が続いています。
マイナビの調査によると、2024年の中途採用費用は平均650.6万円で、前年から20.9万円増加となりました。ITエンジニアが3年連続で人手不足感が強い職種1位となるなど、IT業界での採用競争は依然として激化しています。
エンジニア未経験者の採用単価
エンジニア未経験者の採用単価は、経験者よりも低い傾向にありますが、こちらも上昇しています。2024年の調査では、未経験者採用でも平均50万円を超える水準となっており、企業の人材獲得への投資意欲の高さが伺えます。
ただし、未経験者採用の場合は、採用後の研修費用や教育コストも考慮する必要があり、実質的な採用コストはさらに高くなる可能性があります。
弊社の別記事ではITエンジニアにフォーカスを採用コスト削減方法や、こちらの記事ではエンジニアの国別比較なども紹介しております。外国人エンジニアに興味のある方はぜひこれらもご覧ください。
エンジニアの採用単価が高い理由
前章でご紹介したように、エンジニアの採用単価は他の職種よりも高い傾向にあります。本章ではなぜそうなっているのか、理由を見ていきます。
エンジニア経験者を採用したい企業の増加
クラウドサービスやスマートフォンの普及により、国内のIT市場は拡大しています。IT業界の人手不足が叫ばれ、エンジニアの求人数も増加しています。特にAIやデータサイエンス分野では専門知識を持つエンジニアの需要がますます高まっており、企業は高額な報酬を提示して優秀な人材を確保しようとしています。
経済産業省が警告していた「2025年の崖」問題は、現在まさに企業が直面している現実的な課題となっています。多くの企業で老朽化、複雑化、ブラックボックス化した既存システムが足かせになっており、この状況を改善できない企業では競争力の低下が現実化しています
エンジニア不足の加速
前述の通り、クラウドサービスやスマートフォンの普及により、国内のIT市場は拡大しているため、IT業界の人手不足は加速しています。
さらにIT業界は技術革新のスピードが速く、エンジニアは常に最新の知識とスキルを習得する必要があります。専門性の高いスキルを持つエンジニアの採用は難しく、その結果、採用単価が上昇しています。
また、エンジニアの高齢化が進んでおり、退職や転職による人材流出が増加しています。若手エンジニアの育成が急務であり、そのための投資が必要です。
エンジニアの専門性の高まり
エンジニアの需要が増加しており、企業は優秀なエンジニアを求めて競合しています。この競争により、採用単価が上昇しています。
以前は新卒エンジニアの採用が主流でしたが、現在は経験者も積極的に採用する企業が増えています。特にリモートワークの普及により地方のエンジニアとも競争ができるようになりましたが、それでも優秀な人材を確保するには高いコストが伴います。
エンジニアの採用単価を抑える4つのポイント
本章ではエンジニアの採用単価を抑えるポイントを4つご紹介します。
1. コストの上昇要因の分析
エンジニアの採用単価を抑えるためには、以下のポイントが重要です。
・コストが大きくなっている要因を分析する
外部コストと内部コストを評価し、具体的な要因を特定します。2024年の市場動向を踏まえ、どの部分でコストが上昇しているかを詳細に分析しましょう。
・採用基準を見直す
適切なスキルセットを持つ候補者を選別する基準を再評価し、効率的な採用を促進します。過度に高いスキル要求が採用コスト上昇の要因になっていないか検証が必要です。
・採用手法を見直す
新たな採用チャネルやプロセスを検討し、効果的な方法を選択します。従来の手法だけでなく、最新の採用トレンドも取り入れましょう。
・採用ターゲットの幅を広げる
経験者だけでなく未経験者も検討し、多様な人材を採用することでコストを削減できます。また、地方在住のエンジニアやフリーランス人材も視野に入れることが重要です。
2. コストパフォーマンスの高い採用手法を選ぶ
エンジニアの採用単価を効果的に抑えるために、コストパフォーマンスの高い採用手法を選択することが重要です。
・社内紹介プログラム(リファラル採用)
社内の従業員からの紹介を活用することで、採用コストを削減できます。社内紹介は信頼性が高く、採用プロセスが迅速に進む傾向があります。
・SNSとプロフェッショナルネットワーキングサイト
LinkedInやX(旧Twitter)などのSNSを活用して求職者と直接コミュニケーションを取り、採用コストを低減します。特にエンジニアは技術情報の発信にSNSを活用することが多く、効果的なアプローチが期待できます。
・インターンシッププログラム
インターンシッププログラムを通じて優秀な学生を採用し、将来のエンジニアとして育成します。インターンから正社員へのスムーズな移行ができる場合もあります。
・ダイレクトリクルーティング
求職者データベースを活用して、企業側から直接候補者にアプローチする手法です。媒体コストは発生しますが、エージェント手数料と比較すると大幅なコスト削減が可能です。
3. 採用基準の見直し
採用基準の見直しは、エンジニアの採用コストを効果的に抑えるための重要なステップです。
・スキルセットの明確化
優れたエンジニアを採用するために必要なスキルセットを明確に定義します。これにより、適切な候補者を選別できます。
・経験レベルの柔軟性
経験者だけでなく、未経験者も検討することで、幅広い人材を採用できます。経験レベルに柔軟性を持たせましょう。
・ポテンシャル重視の採用
現在のスキルレベルだけでなく、学習意欲や成長ポテンシャルを重視した採用基準を設けることで、優秀な人材を発掘できる可能性があります。
・文化適合度の評価
採用基準に文化適合度を組み込み、企業文化に適した候補者を選びます。文化適合度が高いエンジニアは長期的な成功につながります。
・面接プロセスの最適化
面接の回数や形式を見直し、効率的なプロセスを構築します。時間とリソースを節約できます。
4. 海外人材の活用によるコスト削減
エンジニアの採用単価を抑えるためには海外人材の採用を検討することもとても重要なポイントです。
・海外人材のコストパフォーマンス
ベトナムやミャンマーなどの国々からエンジニアを採用することで、日本人エンジニアに比べて大幅に採用単価を抑えることが可能です。特に、未経験の日本人エンジニアを採用するコストで、これらの国々ではミドルレベルの技術を持つ人材を獲得できる場合があります。
・給与体系の適応による利点
海外に居住する外国籍エンジニアを雇用する場合、その国の給与体系に基づいた報酬を提供することが一般的です。これにより、日本国内での雇用に比べて、より低コストで優秀なエンジニアを確保することができます。
・多様な技術力と視点の獲得
海外人材を採用することで、異なる文化や背景を持つエンジニアが持つ独特の技術力や視点を企業内に取り入れることができます。これにより、プロジェクトへの新たなアプローチや革新的なアイディアが生まれやすくなります。
・国際的なプロジェクトへの対応力
グローバル市場での競争が激化する中、多様な文化や言語を理解する海外人材を採用することで、国際的なプロジェクトへの対応力を高めることができます。これは、企業の国際競争力を強化するうえで大きな利点となります。
・オフショア開発との連携
海外人材の直接雇用だけでなく、オフショア開発パートナーとの連携も効果的な選択肢です。ベトナムでは現在、日本からのオフショア開発委託先として最大シェアを占めており、豊富な若いエンジニアが市場に供給されています。
まとめ
本記事ではエンジニアの採用単価、採用手法ごとの相場などをご紹介しました。エンジニアの採用単価は他の職種に比べ高い傾向にあります。弊社が提供しているEORサービスは、グローバルな海外人材獲得とコスト削減の両方を実現するための有効な手段です。
EORとは、企業の海外雇用を代理するサービスの略称です。特に、エンジニアなどの専門職の採用において、高い採用単価が課題となっている企業にとって、EORの導入は大きなメリットをもたらします。ジュニアレベルであれば月額12万円から、ミドル、シニアレベルでも月額18万円からフルタイムでの雇用を可能です。人材不足が叫ばれる現在、非常に魅力的な選択肢であると言えます。
EORサービスを利用したいが不安がある方や、「自社の状況に合わせた具体的なアドバイスが欲しい」という方は、お問い合わせフォームからご連絡いただければ、個別にご相談に応じます!
